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2014年4月8日火曜日

コピペ疑惑の結論

 前回も触れた小保方論文よりそれを批判してる連中の方がいかがわしい事を言ってやがるぜという話ですが、このほど調査委員会の報告があったようです。

 で、小官はその記事の内容をただ報告するというわけにもいかんので、まずこちらの引用を読んでいただきます。

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 他人の論文を引用の記載なくほぼ丸ごとコピーした疑いと、その文章の一部が実際の実験手順と異なっていた点については「不正に当たらない」と判断した。小保方氏は論文内で41の引用論文の出典を明らかにしており、出典が書かれていないのは1カ所のみであること、記載内容の実験手順が一般的で、手法が多くの研究室で共通であることなどを理由にあげている。
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はい、これで一つ確定しましたね?
以前小官が叩いた通り、コピペ疑惑は明らかに事実無根の中傷でしかなかったわけです。

調査委員会の出した結論は
"小保方氏は論文内で41の引用論文の出典を明らかにしており、出典が書かれていないのは1カ所のみであること、記載内容の実験手順が一般的で、手法が多くの研究室で共通であること"
これが事実です。

つまり、例えば件の記事で取り上げられた小保方氏が剽窃を行ったとバカッターで主張している@JuuichiJigen氏のごとき行為は、明らかに根拠の無い嘘で他者を批判する中傷行為に相当するわけです。

…と言うか、もっと言ってしまえばこの人物に関しては、彼が証拠と称してネットにアップしたPDFファイルは
この通りのクオリティ。

見た感じ明らかに一次資料の紙の論文をドキュメントスキャナーか何かで電子化したデータです。
ここから当然の事ながら、問題の人物は紙に印刷された小保方氏の博士論文を見て、そこに引用・出典元が明記されているのを知っていたか、或いは知らずに一部分だけを切り取って来て剽窃だと決めつけて騒いだ可能性が濃厚だとしか考え得ません。

そして、後者のシナリオを想定すると、そんな事に気付かないほど知的レベルの低い人間が根性だけでネット上の英文資料の中からひと月足らずで該当する物を発掘してきたという話になってしまいます。
そんな想定をするくらいなら、むしろ最初から論文に書かれていた出典・引用元へグーグル先生で辿り着いて論文の内容と比較した上で、自分は元の論文に明記されていた出典の情報を隠蔽しておきながら、さもさも状況証拠めかして引用箇所をアップして、内容が同じだから剽窃だと喚き立てるというバカ発見器ユーザーに相応しい売名行為を行ったと考えた方が自然です。


 以上の事実について、当然っちゃ当然ですが
「どうせ隠蔽する身内の理研の調査委員会の仕事なんて信用できるか!」
という反論はふつーに想定されます。

なにしろ、この判定で今までコピペだ不正だと踊り狂ってた人達はまるごと梯子を外された形になってしまったわけですから。

 まあ、梯子を外されたからと言って、その人達が世間一般のレベルから飛びぬけてアホであったと結論付けるのはさすがに酷ですけどね。

たとえば週刊文春ですら3月27日号の29ページで
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「ウィキのコピペですが、何か?」あなたの会社の小保方さん
「お前らみたいな若い世代って、コピペとか普通にやっちゃうんだろ?」
 デスクにそう言われ、実態を取材するよう命じられた小誌記者(二十代後半)。
最初に断っておきますが、コピペで記事を書いたことはありませんよ!
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と、やっちゃってるレベルなんですから。


しかしながら、実際にはこの調査委員会の報告はもっと小保方氏に厳しいモノなのです。

 例えば、指摘されていた別の論文の画像を使い回していた件ですが

これについて小保方・笹井サイドは2月の時点で既に誤った画像を掲載したとして差し替えの申し出を行っており、理研の調査委員会にあらためて正しい方の画像を渡したと主張しておりますが、理研サイドは当人たちがケアレスミスだと主張していても一度キャプションの内容とは異なる画像が掲載された以上は、差し替え用に提出された画像の来歴も信頼できないという事でねつ造だと断定しています。

ただ、その割には三年間の実験ノートが二冊しか無いと言いながら、ならば常識的に考えて実験データの大半が保管されていたと考えられる小保方のパソコンの中身を調査してないなんて体たらくだったりするわけですが。

 しかし、曲がりなりにも理研の人間だという事は科学者でもあるわけなのですから、本当なら初動の段階でパソコンを見逃したために検証が不可能になってしまったという自らの落ち度も認めた上で、心証はともかく純粋論理に基づいて、
"本物だという証拠も偽物だという証拠も無い状態では真贋の判定ができない"と結論付けるべきケースだったと思います。

ただ、それを正直に言ってしまったらここぞとばかりにマスコミの集中砲火を受けた公算が髙いですが。

そこで、重要な一次資料は全て紙媒体に違いないという年寄りの思い込み故に今度は自分達の方がポカをやらかしたのを誤魔化したいという下心があるのかは知りませんが、真贋の判らないデータを心証に基づいてクロと決め付けているわけですね。

事実、論理のそこの部分に穴があるが故に、当の小保方氏のサイドからは
「正しい方の画像を提出したのに、ねつ造と決め付けられるなんて心外だ」
と、不服の申し立てが出てますし、またネットでは更に踏み込んで理研が組織ぐるみで行ったねつ造を、小保方一人をクビにしてトカゲの尻尾切りで解決しようとしているに違いないという趣旨の憶測が飛んでいるようです。

 まあ、そりゃそうでしょうよ。
小保方にパソコンの提出を求めたところ、氏はパソコンからハードディスクを抜き取ってモリモリ食べてしまった
…というような事実があるのならともかく、自分達の犯したミスの結果、差し替え用に提出された画像の真贋も判定できない状況に自分達を追い込んでしまうレベルでは、調査委員会の方も説明責任を果たしていないと批判にさらされるのは仕方の無い事です。

 そして、泳動画像の切り貼りの件については
理研は元にした画像に不正がなく、また、データの見栄えをよくするために行った事であっても、
"切り貼りをした事自体がまず不正である"という結論を出しています。
ちなみに、この件に関しての小保方氏の釈明は
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Figure1i から得られる結果は、元データをそのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わりません。そもそも、改ざんをするメリットは何もなく、改ざんの意図を持って、Figure1i を作成する必要は全くありませんでした。見やすい写真を示したいという考えから Figure1i を掲載したにすぎません。
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というものだったりします。

つまり、この赤丸で囲ったGel1の画像が大元のSTAP細胞の泳動データであるという点については、理研の調査委員会も小保方氏と全く同じ主張をしているのです。

また、以前うちの記事で触れたとおり、このGel1自体がリンパ球とES細胞を混ぜた試料をリンパ球から作成したSTAP細胞と称して泳動に掛けるという、学生レベルで可能なトリック画像によるねつ造データであると仮定するなら、仮に見栄えの良い画像を入手したい場合、普通は単純にまた同じ事をやって状態のよいゲルの写真を撮ればいいだけなので、ここでそもそも長さの合わないリンパ球の画像データを間に挿入するような加工をしてまで既存の画像の見栄えを良くする必然性が無いのです。

従ってこのケースに関しては、状況証拠を考える限りGel1は本物である可能性の方が髙いが、その画像に現れているデータを判り易くするために隣にリンパ球の泳動写真を並べただけだと主張する小保方サイドに対して、切り貼り自体が不正だというのが理研の認識なわけです。


 さて、ここで改めて本題に戻りますが、組織へも責任追及の手が及ぶのを避けたいという思惑でもあるのか、むしろ厳しすぎるくらいの基準で小保方の仕事内容を調査してる理研ですら、引用・出典明記の上なのだからこれは不正盗用には当たらないと判断せざるを得なかったケースについて、御大層な文章比較ソフトまで持ち出して来て剽窃だと喚き立てただれかさん達は、掲載画像の真贋に論点を逸らす前に、まず過去の自分達の言行に一旦ケジメってものを付けるべきなんではないでしょうか?